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サドルプルアップという革について語ろう【銘革を徹底解説します】

2020 5/07
サドルプルアップという革について語ろう【銘革を徹底解説します】

こんにちは。きよです。

先日友人から財布に関する相談を受けました。
内容は以下のようなものでした。

財布を新しくしたいけど、何を選んだらいいか分からない
革の財布が良いだけど、革に良し悪しってあるの?
ちなみにきよの財布はどんな革?

私の財布に使われている革について知りたいといった内容ですね。
せっかくなんで徹底解説していこうと思います。

私がメインの財布として使っているのは、SLOWの二つ折り財布です。
この財布に使用されている革は「サドルプルアップレザー」というもの。

今回は私が愛して止まないサドルプルアップレザーについて解説していきます。

✔サドルプルレザーの基礎情報
タンナー:マシュア社(Tannery Masure)
生産地 :ベルギー
鞣し手法:植物タンニン鞣し
目次

ベルギーが生んだ銘革サドルプルアップ

サドルプルアップレザーは端的に言って「銘革」ですね。
この革が優れている点は以下の通りです。

・創業から140年間タンニン鞣しにこだわったタンナーで鞣されている
・馬の鞍(くら)にも使われていた堅牢さを誇る
・プルアップ現象が見られるほどにオイルが染み込んでいる
・硬い革であるにもかかわらず「割れ」が起こりにくい
・牛の血筋やシワを残した仕上げ

以上のような点が挙げられます。

サドルプルアップレザーは、オイルが多分に含まれているためクリームを塗ってメンテナンスする必要がなく、耐久性も大変高いものがあります。

100%タンニン鞣しのためエイジングも十分に楽しむことができますよ。
まさに「銘革」と呼ぶに相応しい革と言えます。

では、もう少し優れている点について掘り下げていきます。

140年以上タンニン鞣しにこだわったタンナーが製造している

サドルプルアップレザーを製造しているのはマシュア社(Tannery Masure)というベルギーのタンナーです。

✔マシュア社社とは
・創業1873年
・所在地:ベルギー・ワロン地域エノー州
・得意な製法:ベジタブルタンニン鞣し製法

マシュア社は140年以上の間、レザー製造を行ってきた歴史あるタンナーです。
世の中が費用対効果の悪さからタンニン鞣し事業から撤退していく中で、一貫してタンニン鞣しにこだわってきました。

タンニン鞣しは選定する原料によって仕上がりが大きく変わってくるのですが、マシュア社は歴史の分だけ研究を進めているのか、仕上がりは極上。マシュア社ではマメ科のミモザやウルシ科のケブラッチョ、ブナ科のクリの樹皮から抽出したタンニンを用いており、伝統的な製法を今日も続けています。

そんなマシュア社のレザーは堅牢で耐久性があることが特徴的です。

特にサドルプルアップレザーは革とは思えないほどカチカチで板と見まがうほど。堅牢な理由は、成牛の肩にある肉厚原皮を時間をかけて鞣しているからなんです。

140年の歴史を持ったタンナーが選び抜いた原皮と、伝統的で丁寧な鞣し工程がサドルプルアップレザーを生み出していると思うと、ロマンというか歴史の重みを感じてしまいますね。

サドルは「馬の鞍」プルアップは「ある現象」のこと

サドルプルアップという名称は二つの言葉を連ねたもので、それぞれに意味があります。

意味は以下の通り。

・サドル  【SADDLE】 :馬の鞍(くら)
・プルアップ【PULL UP】:オイルが革の繊維中で移動して銀面の色が変わること