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サドルプルアップという革について語ろう【銘革を徹底解説します】

こんにちは。きよです。

先日友人から財布に関する相談を受けました。
内容は以下のようなものでした。

財布を新しくしたいけど、何を選んだらいいか分からない
革の財布が良いだけど、革に良し悪しってあるの?
ちなみにきよの財布はどんな革?

私の財布に使われている革について知りたいといった内容ですね。
せっかくなんで徹底解説していこうと思います。

私がメインの財布として使っているのは、SLOWの二つ折り財布です。
この財布に使用されている革は「サドルプルアップレザー」というもの。

今回は私が愛して止まないサドルプルアップレザーについて解説していきます。

✔サドルプルレザーの基礎情報
タンナー:マシュア社(Tannery Masure)
生産地 :ベルギー
鞣し手法:植物タンニン鞣し

ベルギーが生んだ銘革サドルプルアップ

サドルプルアップレザーは端的に言って「銘革」ですね。
この革が優れている点は以下の通りです。

・創業から140年間タンニン鞣しにこだわったタンナーで鞣されている
・馬の鞍(くら)にも使われていた堅牢さを誇る
・プルアップ現象が見られるほどにオイルが染み込んでいる
・硬い革であるにもかかわらず「割れ」が起こりにくい
・牛の血筋やシワを残した仕上げ

以上のような点が挙げられます。

サドルプルアップレザーは、オイルが多分に含まれているためクリームを塗ってメンテナンスする必要がなく、耐久性も大変高いものがあります。

100%タンニン鞣しのためエイジングも十分に楽しむことができますよ。
まさに「銘革」と呼ぶに相応しい革と言えます。

では、もう少し優れている点について掘り下げていきます。

140年以上タンニン鞣しにこだわったタンナーが製造している

サドルプルアップレザーを製造しているのはマシュア社(Tannery Masure)というベルギーのタンナーです。

✔マシュア社社とは
・創業1873年
・所在地:ベルギー・ワロン地域エノー州
・得意な製法:ベジタブルタンニン鞣し製法

マシュア社は140年以上の間、レザー製造を行ってきた歴史あるタンナーです。
世の中が費用対効果の悪さからタンニン鞣し事業から撤退していく中で、一貫してタンニン鞣しにこだわってきました。

タンニン鞣しは選定する原料によって仕上がりが大きく変わってくるのですが、マシュア社は歴史の分だけ研究を進めているのか、仕上がりは極上。マシュア社ではマメ科のミモザやウルシ科のケブラッチョ、ブナ科のクリの樹皮から抽出したタンニンを用いており、伝統的な製法を今日も続けています。

そんなマシュア社のレザーは堅牢で耐久性があることが特徴的です。

特にサドルプルアップレザーは革とは思えないほどカチカチで板と見まがうほど。堅牢な理由は、成牛の肩にある肉厚原皮を時間をかけて鞣しているからなんです。

140年の歴史を持ったタンナーが選び抜いた原皮と、伝統的で丁寧な鞣し工程がサドルプルアップレザーを生み出していると思うと、ロマンというか歴史の重みを感じてしまいますね。

サドルは「馬の鞍」プルアップは「ある現象」のこと

サドルプルアップという名称は二つの言葉を連ねたもので、それぞれに意味があります。

意味は以下の通り。

・サドル  【SADDLE】 :馬の鞍(くら)
・プルアップ【PULL UP】:オイルが革の繊維中で移動して銀面の色が変わること

サドルは乗馬の際に使用する鞍(くら)を意味しています。元は馬具用の素材として用いられてきたことに由来しているんだとか。

一瞬話が脱線しますが、力の大きさを示す時に「馬力」なんて言ったりしますよね。昔から人は馬を力強いものと認識していたわけです。

サドルプルアップレザーはそんな馬の力がかかる高負荷な場所に使われてきたんですね。サドルプルアップレザーの強度を改めて実感させられますね!

次に、プルアップとは「プルアップ効果」と呼ばれる現象のことを指しています。

皮革を折り曲げたり、引っ張ったりした時にオイルが繊維内を移動して表面の色が変わる現象のことで、オイルが多分に含まれていないと起こらない現象です。


↑赤で丸を付けた部分の色が周囲に比べて薄くなっています。これがプルアップ効果です。

これら二つの言葉を合わせて名付けられたのがマシュア社のサドルプルアップレザーということになります。

名前に「この革は堅牢でオイルたっぷりですよ」と書いているようなもんだと勝手に認識しています。笑

使用上の注意点

レザー全般に言えることですが、取扱う上で注意すべき点があります。

注意事項について以下に記載します。

・水濡れは厳禁
・高温多湿はカビが生えることも
・傷はつきやすい

革は水に触れると「銀浮き」と呼ばれる現象が起こります。濡れた箇所がプクっと浮いてきてしまい、一度銀浮きが起こると戻ることはありません。水に濡れたらできるだけ早くふき取り、陰干しするよう心がけましょう。ドライヤーは革を傷めるので避けてくださいね。

サドルプルアップレザーは堅牢だと再三書いてきましたが、傷が付かず、ずっと新品のようであるかと聞かれるとそうではありません。むしろ、傷は付きやすいです。

堅牢とは引き裂きなど強い負荷に強いという意味であって、小傷に対する表現ではありませんのでご注意を。小傷も味の一つと思える方にこそサドルプルアップレザーはオススメと言えます。

サドルプルアップを用いるレザーブランド

サドルプルアップレザーについてはよく分かったから
サドルプルアップレザーを使ったアイテムが知りたい!

そんな方に以下の2つのブランドを紹介します。
それはSLOWWILDSWANSです。

一つは私のメイン財布としても使用しているSLOW。もう一つは私自身はアイテムを持っていませんが、実際に店頭で見て良いと思ったWILDSWANSです。

 

ブランド情報とアイテムの特徴を紹介します。

■SLOW【スロウ】
・設立:2008年
・特徴:アメカジテイストなアイテムが多い
・価格帯:3~6万円

SLOWについては依然、財布を紹介した記事でも登場しましたね。SLOWは「自分たちが持ちたくなるモノを作る」という精神を原点に、使うほどに味わい深くなるモノを作っています。

メインとする革は日本のタンナーである栃木レザーと共同開発したタンニンレザーですが、一部海外の革を買い付けてアイテム作りを行っています。日本の職人が一つ一つ手作りでアイテムを生み出しており、品質は一級品です。より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

↓メイン財布のご紹介【SLOWの魅力レビュー】↓

メイン財布のご紹介【SLOWの魅力レビュー】

■WILDSWANS
・設立:1998年
・特徴:丈夫な作り・シンプルなデザイン・海外製の様々な高級皮革を使用
・価格帯:4~8万円

コバのWILDSWANSと呼ばれるほどコバの処理がきれい。コバは磨くことで、見た目が美しくなるだけでなく、耐久性も向上します。反対にこだわると終わりがないともいえるのがコバ。WILDSWANSはこれでもかってほどコバにこだわっています。

WILDSWANSでは20年使い続けられるアイテム作りを念頭に、上質なレザーとレザーに負荷がかかりにくいデザイン、耐久性を上げる仕上げにとことんこだわっています。使える年数を具体的に提示している点に好感が持てますね。

コバの美しさも耐久性を上げる作業の一つ。品質の高さはトップクラスといえます。(というかトップかな。。。)本物志向な方にはWILDSWANSがオススメ。

 

ただし、アイテムの耐久性を主としているため、全体的にアイテムが分厚いです。(他社に比べて革漉きを抑えている)そのため、スーツに合わせるとポケットが膨らむ可能性もあります。

 

以上が2社の概要でした。サドルプルアップレザーを使ったアイテムのみで2社を比較すると、SLOWは柔らかく可愛らしいデザインが多く、女性も手に取れる印象でした。一方、WILDSWANSはより男性的でビジネスシーンにもマッチする印象を受けましたね。

 

どちらも品質は国内随一ですので、ぜひチェックしてみてください!

 

 
 
 
 
 
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最後に

紹介は以上になります。友人からの「きよのの財布はどんな革?」という質問に全力で回答してみました。友人と同じようにサドルプルアップレザーについて気になっていた方の参考になれば幸いです。

 

サドルプルアップレザーはハリがあり、大変高級感のあるスムースレザーです。ただ上品なだけでなく、牛が生きていた証である血筋やシワが模様となって表れるワイルドさを兼ね備えています。レザー好きなら間違いない気に入る皮革ですので、ぜひ探してみてくださいね。

 

ただ、現在、世界的に原皮の流通が不安定になっているため、流通量はそこまで多くありません。

また、ベルギーにはサマーバケーションもありますから、夏の時期には極端に入手性が悪くなります。そのため、SLOWでは定番商品にサドルプルアップレザーは使われておりません。

 

貴重なレザーなので、早めに入手しておくのが得策かもしれません。

マシュア社のサドルプルアップレザーは繰り返しになりますが、心からおすすめできるレザーです。

まずは実際に目にしてみてください。
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サドルプルアップレザーはオイルメンテナンスは不要ですが、定期的に使用して埃や塵が付かないようにするか、保管の際は埃を払っておくと長持ちしますよ。

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きよ

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ABOUT US

24歳のサラリーマンです。 好きなものはジャグリングとレザーアイテムです。 好きなことを他のだれかにも知ってもらいたいという気持ちからブログを始めました。